火花が散る瞬間
こんにちは! 医療カイゼン委員会です。
今回は本の感想文です。
あのスターバックスの元社長さんの本だそうです。
わたしが新人ナース時代に、
カルテも書かなきゃいけない。
カンファにも出ないといけない。
議事録も書かなきゃいけない。
宿題もやらなきゃいけない。
そういう毎日の中で、患者さんのところに
なかなか行けないという現実がありました。
そのころにこの本に出会っていれば
もっと成長できただろうなと思う本です。
当医療カイゼン委員会のメンバーの先生の
推薦図書です。
『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』
岩田松雄 元スターバックス・ジャパンCEO
この本からの引用です。
【(日産の)車体の生産工場に一緒に出掛けた時のことでした。上司は私を、溶接工場に連れて行ってくれました。ロボット溶接でパチパチっと火花を散らしてAパネルとBパネルがくっつく。それが繰り返されていきます。
そこで上司はこう言ったのです。
「いいか、岩田。このラインの中で、付加価値を生み出しているのは、火花が散っている、あの瞬間だけなんだ。だからそれ以外、在庫管理をしたり、モノを動かしたり、打ち合わせをしたりするのはすべて無駄だという目で見ろ」
要するに、何をするにしても、本質的に付加価値を生み出している一番大切な瞬間を見逃すな、ということだと私は理解しました。
会社の中ではいろいろな仕事がある。会議や書類作成など、みんな忙しそうにしているけれど、それぞれの本質的な仕事として本当に付加価値を付けられているのか、火花が散る瞬間はいつか、ということをいつも意識しろということです。】
(引用終わり)
「火花が散る瞬間」
カッコ良い言葉ですね。
わたしたちナースにとっての
「火花が散る瞬間」っていつでしょうか。
当医療カイゼン委員会での結論としては
ベッドサイドや患者さんに寄り添っている時間こそが
看護の本質的な仕事だと考えています。
ですから、
看護計画を立てるのも、
記録を書く、あるいは入力するのも、
カンファや会議をするのも、
みんな大事ですが、
いずれもそれが「看護の実践」の目的ではなく、
手段なのです。
看護の「看」の字は
「手と目」から成り立っています。
ナースが「手と目」を活かして、
本当に付加価値を付けられるのは
やっぱり、「現場=患者さんの観察」ではないでしょうか。
当医療カイゼン委員会のメンバーは
「火花が散る瞬間」を常に意識して
仕事をするように励まし合っています。
新人ナースの皆さん。
皆さんも看護計画作成、
カルテ記録、カンファの議事録など
目的を達成するための手段なので
やらないわけにはいきません。
ですから、火花が散る瞬間のため、と考えて
頑張ってください。
そして
「火花が散る瞬間」の仕事を積み重ねていくと
今の職場はもちろん、
将来どんな職場でも通用するスキル、
一生、看護師として必要とされるスキルを
身につけることができるのです。