会議で意見なんて言わない!(前編)
こんにちは! 医療カイゼン委員会です。
今回のテーマは「会議」。
(新人ナース向け)
ビジネス書をはじめ、
「新人と言ってもどんどん意見をいうべき」
「新鮮な視点で発言することが付加価値につながる」
「意見を出さなければ
あなたが会議に参加している意味がない」
といった考えをよく聞きます。
たしかに、
一般企業、特に外資系などでは
自分の意思表示をする必要性が高いと思いますが、
医療はそこまでは進んでいないと考えています。
新人ナースは意見なんて言わなくていいです!
発言する、って結構エネルギー要るから・・・
という理由ではありません。
病院の会議は
一般企業の企画会議や営業会議とは
性質が異なります。
何かを決定するような会議ではなく、
むしろ製造業における
QC(Quality Control:小集団で行う品質管理活動)会議に
近いのではないでしょうか。
つまり
日常の看護実践の向上、改善のための会議。
チーム会の場合を考えてみましょう。
チーム会の目的は
チームとして結果を出すこと。
そのためには、
チーム全体の具体的な成果とは何なのかを理解し、
それに向かっていくことが重要です。
チーム目標って
だいたい疾患別の看護のことが多いですよね。
例えば、整形外科病棟の病棟目標が
「安全な療養環境を提供できる」とした場合、
Aチームとして
「大腿骨頚部骨折術後の転倒・転落を10%以下にする」。
Bチームとして
「腰椎圧迫骨折のDVTの100%予防」など。
そこから具体的に実行レベルに落とし込みます。
その成果を評価して次にどう改善していくか。
それを繰り返し、チーム会や合同チーム会で
検討していくのです。
つまりはPDCAです。
チーム会や合同チーム会では
1年間のチーム活動の計画や進捗状況が議題となります。
さて、新人ナースの皆さんにとって
自分の所属している病棟の年間目標を理解することは
決して簡単ではありません。
まずはチーム目標を実践しながら
理解を深めていくことから始めましょう。
それが、スキルアップ(特にテクニカルスキル)に
つながります。
だからしっかりチーム会の内容にしっかりついていくこと。
それだけであなたの成長につながるのです。
よく分かってもいないのに
グイグイ意見を言ってしまうと
我が強い、生意気と思われてしまうリスクがあります。
まして、トンチンカンな意見なら尚更のこと。
ですから、まずは黙って
会議で話し合っている内容を
理解することに集中!ですよ。
とはいっても、
もしも意見を求められたときには
どうしたらよいでしょうか?
「確認なんですが、
○○ということで良かったでしょうか?」
などと自分の考えを整理しつつ、
“確認系”で発言することがベストです。
ちゃんと聞いていました、というアピールにもなりますし、
周囲の好感度は上がります。
そう、大切なのは可愛げ。
ちなみに、
新人ナースが会議中に絶対してはいけないこと第一位は
居眠り。
くれぐれも寝落ちないように気を付けてください。
たとえ夜勤明けだったとしても。
誤解のないように言っておきますが、
意見を持たなくて良い、と言っているのではありません。
むしろ心の中では自分なりの意見を考えておくべきです。
しかし、ガンガン言わない方が良いということです。
意見を言うくらいなら
もっと大切なこと、するべきことがあります。
それはまた次回。