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看護師サバイバルマニュアル

万年主任が看護師の自己啓発、スキルアップについてホンネで語ることを目的にしたサイトです

理想的な新人ナースと残念な新人ナース

「そもそも、理想的な新人ナースとは?」 

これが医療カイゼン委員会のメインテーマです。

最終的な答えは「やる気のスイッチを入れた新人ナース」です。そしてそのスイッチを入れるために必要なのは「明確な目的意識」です。学生時代の成績は関係ありません(勉強を頑張った人は少し有利です)。性格も関係ありません。あなたの星座、血液型も問いません。でも見た目は重要です(これは次回のテーマにします)。

 

 そもそも「やる気」なんて新人なら誰だって持っているはず、と皆さんは思われるかもしれません。しかし残念ながら間違った方向性の「やる気」であることが少なくないのです。通常、看護学校のカリキュラムは医学・看護の勉強、そして国家試験対策で満タンです。「社会人」としての生き方は教えてもらっていないのです。みなさんは看護師である前に「社会人」なのです。したがって「社会人」としての「組織の生き抜き方」を知らないと、「自分」と「職場=病院」との間合いが分からず、学生時代に持っていた仕事のイメージと現実のギャップが生じます。「自分は一生懸命仕事しているのに評価されない」「自分らしく働いて日々やりがいを感じたいのに」「思っていた仕事と違う」「イキイキとスキルアップできない」「この職場にいても自分にはメリットがない」などと、そのギャップがドンドン大きくなります。その結果、仕事がツマらなくなり、離職率が高くなってしまいます。ですから正しい方向を向いた「やる気」が重要になります。

  

では、正しい「やる気」とはどんなものでしょう。繰り返しますが「やる気のスイッチ」を入れるには「目的意識を明確にする」必要があります。それでは新人のみなさんの「明確な目的」はなんでしょうか? 「目的」はただ一つ、一人前のナースになることです。これを忘れないでください。まずはお給料分の仕事をできるようになること。ですから怒られたって、厳しくされたって構わないのです。それは一人前になるための通過儀式なのです。スポーツ選手でも、職人さんでも、会社員でも、なんの失敗も挫折もしたことのない人なんていません。聞いたこともないでしょ?大体それではドラマにもなりません。

 

さて、この目的を達成する(=一人前のナースになる)方法は特別なことでも難しいことでも複雑なことでもありません。とにかく、次の3つ心構えと取り組み方だけを徹底してください。

 

  反応する:指導を受けるときには「はい」という返事やうなずきをして、自分に伝わったことをしっかり示す。

  メモを取る:教えられたことは聞いているだけでは不十分です。必ずメモを取ってください。

  復習する:その日に指導されたことは必ず家でまとめて復習してください。

 

具体的に説明しましょう。

 

反応する

  指導している際に「はい」という返事うなずきの反応がないと、指導者は「わたしの言っていることが伝わっているのかしら?」と不安になります。それが続くとそのうち「この新人、私の話ちゃんと聞いているの!?」と段々ムカついてきます。さらにそれが続くと「まあ、いいか。私は教える役割を果たしたんだから」と諦められてしまいます(この指導者側の考え方にも問題はありますが、ここではメインテーマではないので別のシリーズで述べましょう)。この悪循環を断ち切るのは簡単です。「はい」という返事・うなずきをするだけで、自分に伝わったことが相手(プリセプター、上司、先輩)にわかります。それだけで指導者は安心し、「ではもっと教えてあげるわね!」と次のステップに進むことができるのです。

 

メモを取る

  伝わっただけでなく、「あなた(=指導者)の話をきちんと聞いていますよ!」と指導者にアピールできます。①と同様ですが、聞いているだけのあなたに対して、指導者は「この新人は、メモも取らずにちゃんと覚えていられるのかしら?」と心配になります。のちに、あなたがもしも間違えたらどうなるでしょうか? 指導者は必ず思います。「あのとき教えたのに。私の労力はムダだったのね」と。これはあなたにとって大きなリスクです。ですから必ず指導されるときにはメモを片手に聞いてください。あとで復習できます。指導者は毎年、自分の知っていることを教えるのでよいでしょうが、教わる皆さんは初めてのことばかり。覚えることは山ほどあります。たとえどんなに記憶力に自信があってもすべてを覚えることは無理。とにかくメモってください。そのメモは必ず後日あなたを救ってくれます。

 

復習する

  とにかく毎日新しいことを教わります。その日に指導されたことはその日のうちに必ず家でまとめて復習してください。②でも述べましたが、皆さんは初めてのことばかり、覚えることばかりですので、とにかくその日その日が勝負です。確実に消化して自分のものにしましょう。新人時代に教わったことは必ずあなたの看護知識・技術の土台となります。すべてがあなたの血となり肉となり、この先ずっと活かせる実力になるのです。

 

以上のことを意識して、「教えてもらえるチャンスは一度だけ。二度目はない」という覚悟で指導を受けてください。この気持ちが、大げさでなくあなたの今後の運命を変えてくれます。

 

とは言っても、人間なかなか一度ですべてを覚えることはできません。実際のところ、「あぁ、これどうだったっけ?」ということもあるでしょう。そのときの対応策をお教えしましょう。「先手を打つ」ことです。質問される前にこちらから質問するのです。指導者は教えたことはあとで、あるいは後日必ず試してきます(あなたが理解しているかを試すためなので当然のことです)。そこで「わかりません」「知りません」と答えてしまうとその瞬間に、あなたは“残念な新人ナース”のレッテルを貼られてしまいます。「聞いてません」「教わってません」と答えようものなら即レッドカードです。その日のうちに職場でその話が広まることを覚悟してください。そうならないために先手を打ちます。質問される前にこちらから「ここのところはこういう理解でよかったでしょうか?」「自信がないのでもう一度教えていただけないでしょうか?」と先に質問や相談をするのです。こうすることで教える側は熱が入り、しっかりと指導してくれます。それに加えて、ご馳走してあげよう、差し入れしてあげよう、などとおまけまでついてきます。はっきり言うとこれは皆さんのメリットです。①、②、③の仕事の心構え・取り組み方を徹底することです。それだけで「やる気のスイッチを入れた新人ナース」になれます(少なくともそう見えます)。

 

たったこれだけのことですが、それを実行するかしないかで大きなメリットになる、またはリスクとなるのです。

 

皆さんはどちらを選びますか?

 

 

 

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