誰も教えてくれなかった女性の働き方
こんにちは! 医療カイゼン委員会です。
「誰も教えてくれなかった女性の働き方」
これは『ビジネス・ゲーム』という本のサブタイトルです。
ビジネス・ゲーム 誰も教えてくれなかった女性の働き方 (光文社知恵の森文庫)
- 作者: ベティ・L.ハラガン,Betty Lehan Harragan,福沢恵子,水野谷悦子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/01/08
- メディア: 文庫
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アメリカで100万部を超えたベストセラー。
日本では1993年に発行されたのち、
2009年に文庫版として復刊されたロングセラーです。
一般企業(男性社会)で仕事する女性向けということですが、
わたしたちナースにとっても役立つ内容です!
ビジネス社会の基礎知識として、
単に誠実に務めることだけが全てではありません。
集団の中でどのように動くか。
このことがあなたの仕事の内容やチャンスや
昇進に密接にかかわってくるのです。
これを私は「ビジネス・ゲーム」と呼んでいます。
(引用)
どんなにたくさんの仕事をこなしても、
どんなにすばらしい業績を上げても、
認められない存在の人はいるものです。
(引用)
わたし、結構バリバリ仕事して、
結果を残してきたつもりなんですが、
認められた感がなかったんです。
でもこの『ビジネス・ゲーム』を読み進めるうちに
いろいろ思い当たる節が出てきます。
スゴイ表現なんですが、
「会社で働くことの本質」という章に出てくるのが、
“会社は軍隊と同じ”
① ビジネスと軍隊の共通点として
目的が明確であるということ。
軍隊は国を守るため、
具体的には戦争に勝つために存在し、
企業は利益を上げるために存在する。
② 大きな組織がいくつものセクションに分割され、
それぞれのセクションに管理する人間が配置されている。
③ 組織の中では一種の「チーム・スピリット」が要求される。
自分の上官・上司に対して逆らうことは許されない。
(引用)
この著者は言うまでもなく女性ですが、
いきなり軍隊の例えが出てきます。
上官・上司に対してはたとえイヤな人でも
服従しなければならないというのです。
病院に当てはめてみると
① 目的は医療を提供するため。
② 看護部があり、それが病棟や外来、
手術室などセクションに分割され、
それぞれに管理者がいる。
③ チーム・スピリットは要求される。
でも、上司に逆らう人は結構いますよね。
最近の若いナースは言うこと聞かない、って
思うこと多々あります。
主任のわたしに向かって「イヤです」って
平気で言ってくる中堅ナースだっています。
やっぱり資格を持っているから、
「エゴ」を出してしまうのかしら?
中には、なんにも考えずに
「やりたくないから」というだけで
仕事から逃げようとする人もいます。
でも“組織”というものは
基本的にトップダウンで
成り立っています。
さらにボトムアップが加われば
チーム力がアップします。
とにかく上意下達の世界です。
なーんて、こんな風に言っているわたし自身も、
上司には結構楯突いちゃったことを
あらためて思い出しました。
自分に自信があったから
どの部署でも、あるいは自部署以外でも
看護師長さんにいろいろ
言っちゃったんですよね、意見。
で、煙たがられて、睨まれて、
結果的に、万年主任が定位置に
なってしまっている訳なんです。
そこで、
賢いプレイヤーとなるための6つの鉄則
① 自分の仕事の内容を十分に理解し、
必要とされる知識や技術を身につける。
② オフィスでたとえ不愉快なことに遭遇しても、
感情にまかせた行動は決して取らない。
③ 会議など公式の場では上司には逆らわない。
その代わり、別のアイデアを出したり、
インフォーマルな雰囲気で他の選択肢を持ちかけてみる。
④ あなた以外の誰かが抜擢されるようなことが
あっても怒らない。
技術や知識をみがいているのは
何もあなただけではないのだから。
⑤ 全ての仕事を自分でやろうとしたり、
誰にもまんべんなく役に立とうなどとは思わない。
そんなことは不可能なのだから。
あなたの仕事の結果が誰のためのものであるかを
はっきり理解する。
⑥ ミスを犯したら、そのことにがっかりしないで、
それから学ぶ態度を持つ。
(引用)
もう少しこのルールを知っておけば
わたしも出世できたのかな。
①、②、⑥は出来ていたと思うのですが、
③、④、⑤、中でも③は出来ていなかったなぁ・・・
結構言っちゃったわぁ・・・
もし仮にもう一度やり直せるなら、
もっとしたたかに仕事をすると思います。
黙って言われたことを聞いておけばよかった、と
思っている訳はありません。
言われたことはキッチリやって、
同時に自分なりに考える。
“なぜ必要なのか”
“上司は何を考えているのか”
それでもって、
口には出さずに心の中に抑えとく。
そんな風にしておけば
また別の展開もあったかな、
なんて思っているのです。
10年前、いえ、20年前に読んでおきたかった
この『ビジネス・ゲーム』。
ちなみに、文庫版のあとがきには
勝間和代さんが
“人生を助けてくれた本”と書かれています。
唯一の救いは
この20数年の臨床経験を通して
わたし自身、“よく訓練されたプレイヤー”に
なれたと思っていること。
本書にも出てきますが、
社会では、
実際の仕事を通じて着実に
ノウハウを身につけていった人が
求められているからです。
果たして、
これがどれくらい通用するのか
転職活動を通じて自分自身で
確認していきたいと思っています。