看護師サバイバルマニュアル

万年主任が看護師の自己啓発、スキルアップについてホンネで語ることを目的にしたサイトです

中堅ナースの危機  

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

最近は新人看護師への指導に

重きを置かれ、

3年目以上の看護師へのフォローが

やや手薄になってくる現状があります。

 

あなたは職場で分からないことを

先輩ナースや上司に素直に

相談できていますか?

 

分からないままにしていませんか?

 

分からないのに知ったかぶりをして、

そのままスルーしてしまうと

結局いつまでも根拠なく、目的もはっきりしないままに

看護をしていくことになってしまいます。

 

 

さて、先日外来にて。

(実話を元に一部脚色しています)

 

感染疑いの患者さんに対し、

血液培養検査を行いました。

 

血液培養検査とは、

感染を引き起こす細菌あるいは真菌の

検出に使用できる最も一般的な診断ツールです。

同時に、

抗生剤感受性を調べ、

治療方針を左右する重要な検査です。

 

患者さんの体内にある原因菌を同定するためですから、

検査の過程で、他の菌が混じっては

意味がなくなってしまいます。

ですから汚染菌(コンタミネーションといいます)が混入しないよう、

厳密な無菌的操作により採血手技を実施して、

適切な検体を採取することが重要となります。

 

そのために、

皮膚消毒の回数を増やしたり、

消毒が乾燥するのをしっかり待ったり、

時間をあけて2セット、3セット採取したり、

滅菌手袋を装着したり、

などいろいろ工夫して手技を正確に行います。

 

話を戻します。

 

そのナースは

採血の際に

一旦は消毒したのに、

素手で血管の位置を触っていました。

 

はい、そこでストーップです!

もう一度最初から消毒し直してもらいました。

 

無事採血したのち、

検体(採取した血液)を

ボトルに入れるときに、

ボトルの先端を消毒もせずに

針だけを新品に代えて

入れようとしました。

 

はい、そこでまたまたストーップ!

針を変える必要はありませんが、

針を変えたとしても、

ボトルの先端を消毒しないと

コンタミネーションの原因になってしまいます。

 

これらはすべて血液培養検査の目的

その検査手技の根拠をしっかり理解できていないために

起こしてしまうミスです。

 

もしも

あのままストップせずに検査を進めていたら

どうなっていたでしょうか。

 

コンタミネーションが起こってしまったら

患者さんに投与する薬剤の選択が

不適切なものになってしまうかもしれません。

あるいは、再検査になれば、

その患者さんからさらに20ml採血することになります。

加えて、看護師の業務がそれだけ余分にかかり、

時間も物品も倍必要になってしまうのです。

 

ちなみに今回の件は

当院に就職して20年を迎える

中堅ナースがしようとしたことです。

 

ひと言、

これイタイです。

イタ過ぎますよね。

 

看護師になって5年、10年、20年経って

知らないと辛いです。

 

臨床現場にいれば必ず

やらなければならない状況

遭遇してしまいます。

 

普通に仕事をしていれば

必ず経験をしているはず。

そういうチャンスから逃げてしまっていたのでしょう。

あるいは

本当にそういうチャンスがなかったのかもしれません。

 

いずれにせよ、

「知りませんでした」、

「やったことがありませんでした」

では済まされないのです。

 

もし経験したことがないのならば、

自信がないのならば、

先輩ナースや上司に相談するべきではないしょうか。

あるいは後輩ナースであっても聞くべきです。

 

そのときどきで

いろいろ経験して、自分の血肉にしていないと

残念なナースになってしまいます。

 

新人ナースなら百歩譲って

仕方ないとします。

また教えます。

 

繰り返しますが、

積み重ねた経験がないとイタイことになる。

ちょっと聞けばよかったのに、

相談しなかったことによるリスク

でも年数だけあると

そこで素直に聞けなくなってしまう

聞くに聞けなってしまう状況に

自分を追い込んでしまうのです。

 

なんのためにするのか。

目的、そして手段を意識すること。

 

“常に根拠は何か”、に戻る。

そうすれば大きな問題になることはありません。

確実に一歩一歩理解して行けば

大きな過ちにはつながりません。

 

そのときどきに経験しないと

何を理解して、何を理解できていないのか、が

分からなくなってしまいます。

 

 

アエラ 2014.8.18号 

『11年後に14万人だぶつきの衝撃

病院看護師バブルがやってくる』

 

AERA (アエラ) 2014年 8/18号 [雑誌]

【大学の看護学科新設ラッシュで

 看護師が今後急増しそうだ。

 特に病院では、将来深刻な人余りが

 予想されている。

 白衣の天使はいかに生き残ればいいのだろうか】

 

 

看護学部・学科を設置した看護系大学の数は、

1991年度に11校だったのが、

2014年度226校になっているそうです。

 

【97年度以降毎年約10校のペースで増え続け、

 23年間で20倍以上。

 入学定員の数は、

 558人(91年度)から1万9454人(14年度)と、

 実に35倍になった】

加えて、短大や専門学校があります。

 

看護師が増え続け、

すべての団塊の世代が75歳以上になる2025年には。

病院で勤務する看護師14万人が余るそうです。

 

「病院看護師として生き残るための4か条」のひとつとして、

“当事者意識を持ったジェネラリストになる”

専門職としての立場だけではなく、

診療科を超えて、どの部署においても

発揮できる能力・順応性

持つことが挙げられています。

 

厚生労働省衛生行政報告結果によると

 

平成24年(2012年)末現在

看護師 101万5744人

准看護師 35万7777人   

合計  137万3521人   

 

この厚生労働省衛生行政報告は

2年ごとに調査している結果です。 

就業しているナースは

毎年ざっくり3万人増えているのです。

 

医療従事者の中で看護師が占める割合は一番多く、

その数は140万人弱になります。

 

例えばその1%でも1万4千人になります。

この1万4千人が一歩スキルアップするだけで

日本の医療はすごくすごくレベルアップすると

思いませんか?

 

10年後に看護師として

あなたはどうなっていたいですか?

 

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