看護師サバイバルマニュアル

万年主任が看護師の自己啓発、スキルアップについてホンネで語ることを目的にしたサイトです

恕!  

こんにちは! 医療カイゼン委員会です。

 

「じょ」と読みます。

 

今回のテーマ

救急外来にて(その2)の

まえがきです。

 

中学、高校時代の漢文の授業で習った(覚えがある)

論語』に出てくる言葉です。

 

(ちなみに『論語』とは2500年前、中国春秋時代

 孔子と弟子の対話をまとめたもので、

 「子曰わく、・・・」というものです)

 

その『論語』のキーワードとして

仁・義・礼・智・恕・信・孝・悌(てい)

の8つが大事とされています。

 

「この8つの中で

 人間として一生行うべきものは

 何ですか?」

 

という弟子の質問に対する孔子の答えが

 

“恕(じょ)”でした。

 

原文より

「子曰わく、其れ恕か。

 己の欲せざる所、

 人に施すことなかれ」

(しいわく、それじょか。

 おのれのほっせざるところ、

 ひとにほどこすことなかれ)

 

自分がされてイヤなことは

他人にしないようにしましょう!

 

ということです。

 

さて、先日救急外来にて。

(実話を元に患者さんの設定は一部

 フィクションにしてあります)

 

呼吸苦の患者さんの救急搬送。

弁膜症通院中とのこと。

心不全疑い。

両足浮腫で、起座位とっています。

胸部XP、ECG、採血でCCU入院へ。

 

すると

そのちょっと前に

ウォークインで来院の胸痛患者さん。

さらに痛みが悪化して、冷や汗。

ECG、採血、エコーで心筋梗塞疑い。

 

循環器DrはCCU即入院の指示。

 

入院が続いて大変なのは容易に想像できます。

「申し訳ないな」と思いながらCCUに電話。

看護師長がまだ残っていました。

 

「入院をお願いしたいのですが」

に対して

「またなの? 今さっきの患者さんでバタバタしてるんだけど」

とイラッと感が全開。

さらに一言。

「入れなきゃいけないの?」

 

(分かってますよ、大変なのは。

 よーく分かっています。

 でも、他の病棟に入れるわけにもいかないですよね。

 だってCCUのベッドが空いてるんだもの。

 そもそも循環器のDrの指示です。

 そこで万が一師長さんが断ったら、

 そちらの方が大問題ですよ)

 

と内心思いつつ、

しばらく沈黙していたら。

 

「その方のお名前は?」

とやっと受け入れる気持ちになったみたいでした。

 

繰り返しますが、

急の入院を続けて受けることが

大変なのは承知しています。

 

でもCCUですし、ベッドが空いているのですから

受けざるを得ませんよね。

断る選択肢はないのです。

 

それならば、もしここで

気持ち良く

「ハイ!了解よ。

 ただ、さっきの患者さんで

 まだバタバタしているから、

 外来も大変なのは分かるけれど、

 アナムネだけお願いできないかな」

とか言ってくれたなら

こちらも気持ち良く、

「分かりました」

と答えられると思いませんか?

 

風通しの良い職場にするには

誰もが、

やっぱり気持ち良く「ハイ!」って

言うことが大事だと思います。

 

まあ、今回だけじゃないんですよね。

入院の電話をすると

「どうして(CCU)に入れなきゃいけないの?」

とか

「気管内挿管するの?」

とか必ずいろいろ尋ねてきます。

 

それはわたしにではなく、

Drに訊いてくださいって思います、心の中で。

ですから最近は可能な限り、

Drから入院の連絡をしてもらうように

しています。

 

今回のケースは逆の立場になったときに

そうならないようにって、

反面教師として

わたし自身のプラスになるように消化します。

 

今回のメインテーマは

 “恕(じょ)”

でした。

 

“己の欲せざる所、

 人に施すことなかれ”

 

断る選択肢がない場合や

断る権限がない場合には

気持ち良く「ハイ!」と言って

すぐに動くと

それが風通しの良い職場環境を

つくるのではないでしょうか。

そして風通しの良い職場こそが

患者さんにより良い看護を

提供できることに

つながるのではないでしょうか。

 

 

ちなみに

「仁・義・礼・智・恕・信・孝・悌(てい)」

 

 仁とは 思いやり。

 

 義とは 正義。

 

 礼とは 礼儀、礼節。

 

 智とは 知恵。

 

 恕とは まごころ。

 

 信とは 信頼。

 

 孝とは 親孝行

 

 悌とは 長幼の序

 (年長者と年少者の秩序)

だそうです。 

 

 

今回の参考文献

『はじめての論語』安岡定子

 

はじめての論語  素読して活かす孔子の知恵 (講談社+α新書)

(高校時代、漢文とか

 もう少しマジメに

 勉強すればよかった...)

 

 

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